こんにちは、ZFONです。
前回、私は「ゲームが好きだ、と自信を持って言えなかった」という複雑な気持ちを話しました。世間では「ゲームは子どものためのもの」という見方があるし、私自身、今でもそう思ってしまう節があります。堂々とは公言できないけれど、このブログが、私の、そして同じような悩みを抱える人の「はけ口」になったらいいな、と今は漠然と思っています。そんな私ですが、これまでの人生で、たしかにゲームに「救われてきた」と感じる瞬間がありました。今回は、そんな私のゲーム遍歴を少しだけ振り返ってみようと思います。
特に印象に残っているものは、ニンテンドー64の「牧場物語2」「マリオストーリー」「カスタムロボ」の3つです。順番に紹介しますね。
牧場物語2:自分のペースで生きる喜びを見つけた安らぎの牧場生活
荒れ果てた牧場、期待を胸に踏み出した私の新しい世界は、静かな安らぎに満ちていました。
…何も無い!
何もかもがゼロからのスタート。そんな環境だからこそ、私はこの世界に深く没頭していきました。
現実の学校生活で感じていた焦りや疎外感とは無縁の、すべてが自分のペースで進む穏やかな日々がそこにあったのです。
このゲームは、主人公がおじいさんから荒れ果てた牧場を譲り受けるところから始まる、農作業シミュレーションゲームです。
朝起きて、まずは鶏や牛の世話。畑仕事に精を出し、汗を流した後は、街で買った焼き菓子や、裏山で採れた木の実が、私のご褒美でした。夜はゆっくり湯船につかり、たまに街の酒場でグラスを傾ける時間もひっそりとした喜びでした。
特に驚いたのが、ゲーム内で手に入るレシピが現実でも再現可能だったこと。
そうした細やかな設定が、現実世界では味わえなかった「自分のペースで生きている」という感覚が、私を深く満たしてくれました。この「牧場物語2」は、まさに「癒しゲームであり、「スローライフゲーム」として、私の「心の拠り所」となりました。
マリオストーリー:自由な発想で冒険し、私だけの居場所を見つけたRPG
ピーチ姫を救うため、星の精を探すマリオ。新たな物語が、私を自由な冒険へ誘いました。
このゲームは、宿屋で休んだり、コックに料理を作ってもらったりと、細部まで作り込まれた要素が、私にとってとても居心地の良い世界でした。
特に「ヘイホーのおもちゃ箱」ステージは、パステルカラーの背景に軽快なBGM、可愛らしいヘイホーたちの動きで、本当におもちゃ箱の中で遊ぶよう。ここから冒険は本格的に楽しくなっていきました。数多くのアイテムを使った料理も毎回ワクワクしましたね。「もし自分が冒険するとしたらこんな感じがいいな」と自由に想像力を掻き立てられました。ピーチ姫が大きなヘイホーにケーキを作るシーンでは、誰もが一度は材料を水や洗剤だけで作り、【とんでもないシロモノ】を作ったことでしょう。私は、ゲーム開発者の意図通りに動くだけでなく、自分の自由な発想で、思いっきり「遊ぶ」ことを楽しんでいました。マリオストーリーは私にゲームの中で生活しているような「確かな居場所」を与え、自由な発想で冒険する楽しさを教えてくれたのです。
カスタムロボ:強敵を乗り越え、諦めない粘り強さを手に入れたカスタマイズ対戦ゲーム
主人公は小さなロボットを操り、次々とライバルと戦いながら、強さを求め世界へと挑戦していきます。精神をダイブさせてロボットを動かすこのゲームは、もし現実で体験できたなら、どれほど楽しいことでしょう。自在に自分の意思だけで操って遊んでみたい。想像するだけでも、私の胸は高鳴りました。その世界に魅了された私をさらに引き込んだのが、カスタムロボの奥深いカスタマイズ性でした。
ゲームには、ロボット、ガン、ボム、ポッド、レッグといった豊富なパーツがありました。確かに、一部お手軽で強い組み合わせは存在します。しかし私は、より戦術的な戦いを求め、様々なパーツを組み合わせて試行錯誤を重ねることに喜びを感じました。実際、ゲーム内でもアドバイスされていた基本戦術は、ポッドやボムで相手を追い込み、トドメにガンで攻撃を決めるというものです。しかし、そんな奥深いゲームだからこそ、私にとって忘れられない挫折と、それを乗り越えたドラマがありました。
当時、最後のボス「ジェイムスン」という強敵が待っていました。圧倒的大きさ、攻撃力、防御力の前に絶望を感じていました。何度も負けて悔しい思いをしながらハンデをつけてやっと勝てました。ストーリークリア後はやりこみモードの激闘編があるのですが、発売当時は、すべてクリアできず、銅のトロフィー止まりでした。正直、その時は「これくらいで十分だろう」と諦めかけていたのかもしれません。しかし、その悔しさが心に残り続け、中学時代の最後に改めて挑戦しました。そしてついに、金のトロフィーを手に入れ、ジェイムスンもハンデなしで倒すことができたのです。
この経験を通して、私は「最後まで粘り強くやり抜く力」を手に入れました。
モンスターハンター:2000時間の狩猟がくれた、人との繋がりと卒業の目標
これまで一人で没頭するゲームが主でしたが、「モンスターハンター」との出会いが転機でした。オンライン協力プレイに戸惑いつつも、自ら掲示板を立ち上げ、仲間と深く交流するようになりました。そこでは、日常の雑談から互いの状況や職業まで話し合い、ゲームを超えた深い繋がりが生まれていったのです。
彼らとの交流はゲーム内だけに留まらず、掲示板で悩みを打ち明けると、「学校だけは卒業しておいた方がいい」と説得してくれたのです。 この言葉が学業に向き合う大きなきっかけとなり、無事に中学、高校を卒業できました。見知らぬ誰かと笑い、悔しさを分かち合う中で、私は人との繋がりの温かさを知ったのです。
モンハン以外でもオンライン対戦を楽しみ、これらの交流が2000時間超のゲーム時間を支えました。今ではほとんど連絡が途絶えましたが、一人だけはたまに連絡を取り合っています。
次回は、これまでのゲーム遍歴が、今の私にどう繋がっているのか、そしてこのブログに込めた本当の思いを、最後にお話ししたいと思います。